2010年11月27日土曜日

吻合手術 - リンパ浮腫の積極治療

現在において、リンパ浮腫に対する治療のうち、症状を圧倒的に改善する唯一の方法が、タイトルに挙げた手術となっています。正確な名前は「リンパ管静脈吻合術」だったと思います。

その名前のとおり、リンパ管と毛細血管を繋ぐ手術です。すごく細かい手術で、顕微鏡を使いながらするようです。米粒に絵を描けるぐらい、手先がかなり器用な先生じゃないとできなさそうです。

傷は、大きくても5cm程度で、8時間ぐらいの手術で5ヶ所程の吻合を試みます。リンパ管は細いうえに、流れている液に色がないため、非常に見つかりにくいことから1ヶ所にかかる時間が長くなるようです。ある程度の時間でリンパ管が見つからなかったら、その場所は何もしないで終わることもあるようです。

私の場合は、5ヶ所開いて、うち1ヶ所は見つからなかったようです。ただ、足先に近い所では、1ヶ所の切開で2本の吻合ができたようです。



つまり、やってみないと、どれぐらいの成果が出るかわからないようです。

なお、これだけの時間をかける手術なので、全身麻酔で行います。 受けている人間には、最初に麻酔で眠ったら、気付いた時には終わっているということになります。

術後は、術前よりも足の堅さがほとんどなくなり、周径もかなり改善されています。現在9ヶ月経過しましたが、術後の状態を維持したまま生活しています。ただし、弾性タイツと靴下は術後も変わらず使い続けています。稀に家でボーッとするだけの日は、素足で生活していることもありますが、普段の日でタイツ無しは悪化が心配で試していません。

なお、ガンの手術によるリンパ浮腫の場合は、転移の心配などがあるようですが、原発性リンパ浮腫ならやってみる価値はありそうです。できる病院がかなり限られており、1年待ちとかになるかもしれないようですが・・・。

また、病院によって、吻合方法に差があるようです。毛細血管のみを切断し、静脈側をリンパ管に繋ぐ方法と、毛細血管とリンパ管の双方を切断し、X 状に繋ぐ方法もあるようです。私が受けたのは前者です。

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